月とシネマを見た感想と自分なりの解釈

 

まずは、月とシネマが無事に開演できたこと心よりお祝い申し上げます!

そして大阪公演、2年半前と場所が変わり私の好きな森ノ宮ピロティホールでの開演をしてくださり、本当にありがとうございます。(PARCOも好き!!)

 

 

 

月とシネマ、2年半越しの開演。本当に本当に嬉しかった。

元々、生で役者のエンターテインメントを感じられる「舞台」のお仕事を見ることが大好きで、それを大好きな丈くんがたくさんの大物俳優さんと共に出演することが決まって、本当に嬉しくて開演を心待ちにしていた。だけど、コロナはどんどん蔓延して中止が決まって。元々入る予定だった5/13の日に、家でチケットを見つめながら泣いたことを今でも覚えている。

 

今日、嬉しさいっぱいでチケットを握りしめながらピロティホールへ向かった。まず絶対にしようって思ってたことが、今回のチケットと2年半前のチケットを並べて撮ること。季節に合わせたクリスマスツリーと一緒に置いてあった、FM大阪さんからのお祝いのお花。「藤原丈一郎 様」って、個人の名前が大きな文字で書かれてるお花が飾られてることにもめちゃくちゃ感動した。

ツリーとお花含めて、2枚のチケットを並べてパシャリ。

今回はもちろん、2年半前の自分と丈くん、そして月とシネマ役者さんやスタッフさんたちへの「おめでとう!本当に良かった。」という思いを込めて。

 

 

 

 

 

 

 

ここから「月とシネマ」のお話。(ネタバレあり)

まず、丈くん。

横から見た時、私の大好きな丸いおでこから鼻にかけての、分かりますかね?おでこから眉間へ深く掘りさがって、そこから綺麗な鼻筋があるあの横顔。2年半前は前髪あったから、もしかしたらあの前髪があったまま演じていたのかな。あれから少し大人になってちょっと伸びた横の髪の毛がサイドに流され、おでこがハッキリ出た丈くんのお顔は、すごく凛々しくて美しくて本当に私が「まず」顔で惚れ込んだ藤原丈一郎の顔がそこにあった。

 

 

そして、演技の話。

私は「小暮涼太」役を演じる藤原丈一郎を見に行ったよね?そう、舞台の中盤までは「小暮涼太」を見ていたはず。え、あれ?過去の並木さん?過去の館長さん?

 

 

藤原丈一郎の七変化だぁ〜!!

 

小暮くんだけではなく、過去の並木さんや館長さんの役をこなす丈くんの姿に驚き。だって、小暮涼太役の藤原丈一郎を見に行ったから。

そして、その隣で朝倉さん以外の館長の奥さんや双子の妹さんを演じる清水くるみさん。

 

清水さんは丈くんよりも1つ歳上の役者さん。小暮くんや朝倉さん以外の、ちょうどお腹に子供がいる頃の館長さんと奥さんや並木さんの過去を演じられるのは、この2人がちょうど「その時」の年齢だからなのかな。と、七変化しながら演じる2人を見て感じた。

舞台において1人で何役も演じることはたくさんあるけど、今回のように回想シーンをいくつかこなすためには「その時」の「その人」が大事だと思っていて。今回の月とシネマで、今の丈くんが1人何役という経験が出来たことは、これからのお仕事に絶対に生きてくると思うから本当に嬉しく思う。

2年半前だったら25歳だったのかぁ...、きっとまた違ってくるのかもしれないね。

なんて、2年半前の丈くんを思い返しながら今回の月とシネマの感想を触れるのもまた面白かったり。

 

 

 

 

 

 

 

 

月とシネマを見た、全体的な感想として。

舞台は「映画」なんだけれど、話の中身がすごーく自分にも当てはまるなぁと。

みんな、各々が大切な人やものを守りたい気持ちが、なんで言わなかったんだという事実を隠していたり言葉が足りていなかったり。それが30年という長いすれ違いを生んで。自分の人生にも当てはまる部分がたくさんあって、一つ一つの場面を自分の人生と照らし合わせながら見てしまったなぁ。(重い)

 

丈くんが若き並木さんとして、黒いツンツン髪ボサのチェックの衣装で現れた時、会場はしばらく笑いに包まれて。私も最初はついつい笑いながら見てたんだけど、若き並木さんが館長にお母さんのことで怒鳴り散らす場面。だんだん客席が静寂に包まれ、丈くんの喉の張り裂けそうな怒りの声に身体がビリビリと震えた。あそこは迫真の演技だったな。あの重要シーンでクスッとした笑いを生むためにデザインされた衣装だったのかなぁ。そう思うと、やっぱり衣装ってアイドルにも通ずるけど、その時の気持ちや周りの空気を変えるんだよなぁ。

 

その後、丈くんは若き館長さんとしても出てきて。

30年間のすれ違いを産む原因になった場面、館長さんの元を出ていった若き並木さん役を演じた後に愛する奥さんとの間にできた並木さんを愛でるシーン、どんな気持ちで演じていたんだろうな、月とシネマが終わったらぜひとも聞いてみたい。息子を愛でる館長、そして館長の元を出てく息子の両方を演じるには、心身共にかなりのエネルギーを使うんだろうな。なんて思って。

 

 

あまりにも長くなりそうなので、割愛しながら軽く丈くん以外の話をすると、永作博美さんの人間らしくパワフルな演技が前から好きで。「舞いあがれ!」のあのシーンは泣いたなぁ...。

永作さんは今回、「高山万智子」というフリーライターで並木さんの元妻の役を演じていて。元妻として並木さんに上手く茶々を入れながら面白く関わる中で時折優しい目をしていて、すごく並木さんを愛しているんだろうな、そんなふうに感じる表情と声の抑揚がやっぱり感動的だったなぁ。

 

 

 

 

 

 

 

うーんと、上手く言葉に出来ないし多分同じ言葉の繰り返しになってる気がするけどありのまま思ったことを書く。

 

館長さんが亡くなったことで、並木さんが実際には館長さんの言葉や思いを聞けなかった。30年間恨んでいた父親が亡くなったとして、亡くなったけど恨んでもいた。恨んだまま死んだ父親。現実ならここで終わることもある。まぁ、舞台の物語なので終わらないんだけど。

館長さんが残した「MOON CINEMA」や「ペーパームーン」のポスター、並木さんに関わる人達が守りたいもののために秘密にしていたこと。それらが明かされて館長さんの本当の人生や思いを知るわけなんだけど、なんというか並木さんはあまりにも知らないことが多すぎる、知らなすぎるが故に30年という長い時を経てしまったし最終的には館長さんを亡くしてしまうし。私なら知った上で「なんで周りがそこまで知ってて自分は知らなかった?」「もっと早くに...」なんて、ポイしてしまいそうな気がするなぁ。

 

全ての事実を知った上であんな風に最後、ハートフルに「月とシネマ」の再作成を決行出来たのは、物語の流れはあるかもしれないけど「並木憲次」という人柄がハートフルを生んだのかなぁ。

 

 

 

そう言えば、書き直しとコロナとでは違うかもしれないけど、物語の中の「月とシネマ」も私たち現実での舞台「月とシネマ」も両方リベンジなんだよね。

そう思うと、この2年半の空白の時間を感じながら舞台を見ている今と、2021年に開演していたかもしれない過去は全く違った気持ちで見ていたかもしれないな。

 

 

カテコはツイートした通りの挨拶なんだけど、階段飛ばして軽快に上り下りする体力オバケの丈くん、今回は池田さんが最後かもしれないということでご挨拶した後に、真っ先に劇場ドアを開けに行く仕事人の丈くん、数々の大物俳優さんの中心で優しさと笑いに包まれながら挨拶する丈くんの姿が、すごくすごく輝いていてかっこよくてその場では笑って終わったけど、帰り道にちゃんとホットコーヒーを買って飲みながら月とシネマ、丈くんの挨拶の姿を思い返してちょっと涙が零れたな。

 

 

まだまだ書きたいことはあるけれど、だんだん言葉に出来なくなってきたのでとりあえずこの辺で。

2年半越しの素敵な舞台「月とシネマ」をありがとうございました!

残りの公演も怪我なく無事全員で完走できることを祈っております🌙🎥